ぱぷりかの機械系技術ノート

なにかのお役に立てばうれしいです

柱と梁の接合(柱通しと梁通し)

鉄骨構造について考える.柱と梁の接合の方法として,大きく分けて柱通しと梁通しの2種類がある.

対象の大きさにもよるが,構造物が"建築"の分野に基づいて設計されたものの場合には,柱通しが多く用いられる.

一方で,機械の分野の構造物(機械架台など)の場合には梁通しを用いることが多い.

その理由を自分なりに考えてみた.

  • 水平耐力が同じ梁通しの構造物と柱通しの構造物があった場合, 柱通しの構造物の方が製作に手間がかからない. 建築の場合には耐震性(水平耐力)が重視されることから, 柱通しが用いられる.
  • 水平荷重をあまり考慮しなくて良い構造物を製作する場合には, 梁通しの方が製作に手間がかからない. 機械の場合には耐震性にあまり重きを置かないことが多い. (実際には水平方向の振動を考慮しないといけない場合もあるのだが.) そのため柱通しが用いられる.
  • また機械の場合には,構造物にブレースを入れられることが多い. よって,建築ほど仕口の設計に気を使わなくて良いということが考えられる.