ぱぷりかの機械系技術ノート

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幅と高さの呼び寸法が同じキーについて(旧JIS規格)

以前、15x15というサイズのキーを使用する機会があった。現行のJISでは規定されていないが、旧JISで規定されていた模様。現在でも一部のメーカーで市販されている。

これらのキーは見た目的に完全に正方形の断面に見える。しかし実際には若干許容寸法が異なる。たとえば15x15のキーの場合、このようになっている。

  基準寸法 許容寸法 公差域クラス
15 +0.036~+0.018 p7
高さ 15 +0~-0.036 h9

つまり,幅が高さにくらべて少し大きい.

一般にキー溝の幅はマイナス公差となっている(P9~N9).よって,キーを正しく組み込もうとすると,P9に対してp7を当てはめることになるので,どうしても圧入が必要となる.

背景を知らない作業員の場合には,上記にくらべてはめこみやすいキーのh9の辺(本来高さ方向に使用する辺)を幅方向に使ってしまう可能性があるので注意が必要である.

※10x10のキーも同様と思われる.